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耐性HIVに有望な新薬 48週の投与で検出不能に
<< 作成日時 : 2007/10/21 08:58 >> トラックバック 0 / コメント 0 [紹介]================================================================ 耐性HIVに有望な新薬 48週の投与で検出不能に 出典:Medical Tribune 2007年10月18日 (VOL.40 NO.42) p.27 http://mtpro.medical-tribune.co.jp/article/view?perpage=1&order=1&page=0&id=M4042272&year=2007 紹介:広島大学病院 エイズ医療対策室 高田 昇 ====================================================================== 〔シカゴ〕バルセロナ大学(スペイン・バルセロナ)感染疾患エイズ部長で内科のJose Gatell教授は,開発中のインテグラーゼ阻害薬raltegravirは 3 種類の抗HIV薬に耐性があるウイルスを検出不能レベルにまで効果的に低下させると第47回抗微生物薬・化学療法インターサイエンス会議(ICAAC)で報告した。 ◎ 半数以上で検出不能に Gatell教授らは「raltegravirを異なる 3 種類の投与量のいずれかで48週間投与した結果,半数以上の患者でウイルス量が検出不能レベルまで減少した」 と述べた。いずれの投与量も,既存の抗HIV薬の最適療法のみの効果よりも優れていた。 48週時点と24週時点の結果は一致しており,薬剤の有効性と耐容性プロフィールに関しては,既知の知見と同等であった。 対象はHIV感染者178例。いずれも循環HIV RNA量が5,000コピー/mL以上,CD4陽性細胞数が50個/mm3超で,既に承認されているプロテアーゼ阻害薬,ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬,非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬の 3 種類の経口抗HIV薬のうち 1 種類以上の薬剤に対する耐性が記録されていた。患者の年齢の中央値は43歳,約85%が男性で,抗HIV薬を平均10年間服用していた。 プラセボに加えて最適条件下での薬剤療法を受けていた患者は,24週の研究終了時点で,この研究のオープンラベル延長期間に参加することが認められた。 ◎ 有害事象も非常に少ない Gatell教授らは,被験者を 3 種類の投与量のraltegravir群のいずれかとプラセボ群にランダムに割り付けた。43例にはraltegravir 200mgを 1 日 2 回,45例には同400mgを同 1 回,45例には同600mgを同 1 回,45例にはプラセボを投与した。患者はいずれも最適抗HIV薬療法を受けた。 その結果,raltegravirを48週間投与した患者の64〜71%で,ウイルス量が400コピーアッセイにおける検出不能レベルに抑制された。さらに,患者の約46〜64%のウイルス量が50コピーアッセイにおける検出不能なレベルに抑制されたが,raltegravirの投与量とウイルス量の減少との関連は明らかではなかった。 同教授は「既存の 3 種類の薬剤の耐性ウイルスのために治療が無効なHIV感染者に対して,raltegravirと最適なバックグラウンド抗HIV療法の併用は有効で,抗 HIV活性が持続した。raltegravir療法は耐容性に優れ,投与中止の原因になる有害事象も非常に少なかった」と述べた。 米食品医薬品局(FDA)はraltegravirに優先審査を認めており,承認の決定は10月中旬になる見込みである。 この研究はMerck社の助成を受けた。 ---------------------------------------- <コメント> ■ このニュース発行の先を越して予告通り承認されたわけです。 ■ 対象が1剤以上の耐性変異がある例とされていますが、どのような変異に良いのか、どの薬との併用がより良いのかということは示されていないようで す。もうすでに調べられ始めているでしょうね。[TAKATA]
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